【第34回例会】三方よしで地域をつなぐ、紀の国トレイナート

・日時:2015年10月2日 (金) 18:30~21:00(18:00開場~)
・開催場所:Lanikai Terrace by TABIKOBO(旧アーキテクトカフェ青山)
・東京都港区南青山2-27-18 青山エムズタワー2F

【基調講演】

講演者
 廣本直子様( 紀の国トレイナート実行委員会 実行委員長)
 福江 直広様(西日本旅客鉄道株式会社 和歌山支社)
P1090422

和歌山県紀伊田辺市に在住の画家・廣本直子さん。古民家アトリエ「もじけハウス」主宰。旅をして、その土地の風に吹かれて絵を描く時間が、なにより大好きという。全日空機内誌「翼の王国」ほか、旅の絵掲載。2014年より、紀の国トレイナートを主宰。

田辺市の古民家もじけハウスに全国から集まるアーティストとまちの人々が創り上げる地域発アートプロジェクト。JR西日本の協力のもと「紀の国トレイナート」が生まれました。地域との共生をテーマとするJR西日本と、アーティストたちが手を組み、9つの市町村と連携し紀南を繋ぐ新しいアートムーブメントを巻き起こします。

電車内ジャズ・ライブほかアートイベント盛りだくさんの臨時列車「紀の国トレイナート号」の運行。駅舎BARや駅舎大壁画など、奇想天外な取り組み。JR西日本の駅舎を使った県外への発信。アートが触媒となり、各方面をゆるやかに繋げ、関わる全ての人と、新しい和歌山を創りあげてゆく活動が実現した舞台裏をお話いただきました。P1090394

地元・田辺でアート活動をしている廣本さんは、駅を使ってアートな取組をしたいという熱い思いをもって、JR西日本さんに御協力をいただこうとご相談。和歌山の南を走るJR紀勢本線「きのくに線」は、紀南エリアのほとんどが無人駅で乗降客の利用もほとんど無い状態の中、廣本さんのご相談を受けたJR西日本さんは、認知されてない駅を「思い切って使ってもらいたい!」「見放された駅をお客様に知ってもらいたい!」という思いで、協力することになり「紀の国トレイナート」が実現しました。

いま日本では、2000ほどのアートプロジェクトが地域のために行われている中で、JRさんと一緒に組んで行っているところは、「紀の国トレイナート」が初めての試み。元々、廣本さんが地元田辺で主宰していた「アート田辺」に集まっていたアーティストや地元のスタッフ達の協力があり、「紀の国トレイナート」の構想が、実現に向けて広がりました。slide2015_07 slide2015_13

アーティスト達とプロジェクトを進めていく中で、最初の頃は、点々とする駅舎を使ってのアートから、アート列車を走らせたい、大人も楽しめるような駅舎BARもいいね、電車内で音楽セッションもやってみたい等々、徐々に自然と地元の人達も巻き込んでプロジェクトが大きくなっていきました。アート列車では、JRさんの了承をえたものの予算の制約がある中で、アート列車のデザインを全国に向けて広く募集。県内だけでなく、名古屋・東京からも応募があり、デザイン性にすぐれた一点を選んで、他に受賞した子供達たちと一緒に絵をかいてアート列車を完成させることに成功します。

slide2015_10 slide2015_01

故郷である田辺に帰って、まさかJRさんと一緒にプロジェクトができるとは思ってもみなかった廣本さんは、紀の国トレイナートを通じて「和歌山には、まだまだたくさんの魅力があふれていると感じました」と仰います。また、JR西日本の福江さんは「地元の人達や子供達と一緒に取り組んでいけたこと」、「普段の会社では考えられないようなアイデアを、協力して下さったアーティストの皆さんが次々と実現でいたことに本当にやって良かったと思っています。」と話してくださいました。

slide15 slide11

slide2015_22 slide2015_17

「1年365日をきちんと毎日運行する事が安全の積み重ねなんです」と仰るJRさんと、「アート」という全く別方向のものが加わることで、いかに安全を担保するかということに苦心されたと聞き、華やかなアートの舞台裏を感じられました。「紀の国トレイナート」に参加されたお客様のうち約25%は、県外からのお客様。アンケートには、「JRさんとの一体感がすごく、地域の人達といっしょに取り組んでいるのが凄い」「JRさんが、もっと堅いイメージだったがそうではないということが魅力」などなどの感想も寄せられている等、本当に素晴らしいプロジェクトだと感心しています。

JR西日本では、「紀の国トレイナート フリーパス」発売し、関西エリアからきのくに線の各駅のアートを巡る旅きっぷが発売。2016年もJR西日本と共に「紀の国トレイナート」が開催されます。和歌山駅〜新宮駅まで、きのくに線56駅をアート化することを目指して、取り組みは続きます。ぜひ、みなさまもこれを機会に2016年の秋は、和歌山までアートの旅にでかけてみませんか?

紀の国トレイナートHP http://trainart.jp/ ※掲載写真は、紀の国トレイナートHPより引用
PrintPrint
PrintPrint

【乾杯の音頭】 浦 聖治氏

P1090451

【例会・懇親会の模様】

【和歌山自慢・お知らせコーナー】

【なんば焼き】 http://www.tanaume.jp/kamaboko/nanba.htm
たな梅 林 智歌子氏 鈴木 隆平氏
P1090434

【ふるさと和歌山応援サイト】 http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/furusato/
和歌山県東京事務所 村部昭憲氏
P1090439
【ファンタステック熊野~自然曼荼羅の世界】 
田辺市役所 産業部 商工振興課 商工労政係主査  土井信喜氏

【閉会のご挨拶】 田嶋 久嗣氏(和歌山県東京事務所長)

P1090477
ご参加くださいました皆さまありがとうございました。
次回の例会でも楽しいひと時をご一緒できることを楽しみにしております。
Copyright(c) 2004-2017 紀友会 All Rights Reserved.