【第35回例会】和歌山県をインバウンドで盛り上げる!
・日時:2016年2月12日 (金) 18:30~21:00(18:00開場~)
・開催場所:トラベルカフェ飯田橋
・東京都千代田区飯田橋3-5-1 東京区政会館 1F
【開催のご挨拶 会長 安田豊氏】
【基調講演】
講演者:櫻井紀彦(さくらいのりひこ)氏
和歌山県商工観光労働部観光局観光交流課長。1981年愛知県生まれ。2004年国土交通省入省後、道路、観光、港湾担当部局等勤務を経て、2013年7月より現職。外国人観光客誘致の担当として、インバウンドを軸とした地域活性化に取り組んでいる。
和歌山県庁でインバウンド(訪日外国人)観光を担当している観光交流課長の櫻井紀彦さんが
「和歌山県をインバウンドで盛り上げる!」と題して講演していただきました。
最近は、まちなかを歩いてみても海外からの観光客が多いと感じますが、櫻井さんの説明では、
1年間で2,000万人もの外国人が日本を訪れているとのことでした。櫻井さんは、2,000万人のうち中国人が500万人に迫る勢いで日本に訪れていると述べていました。香港は720万人のうち150万人が日本に訪れているとのことです。
訪日外国人は何回日本に訪問しているか、2014年の調査データを示していただきました。
訪日中国人の72%が初めて日本を訪れたそうです。他方、同じ中国でも香港では8割ほどがリピーターで、4~9回も日本を訪れている人が多い、という興味深い結果を教えてくれました。
インバウンド観光が日本に与える影響として、日本における訪日外国人の旅行消費額は2014年では2兆円、2015年では3.4兆円と前年比70%以上の高い伸びを示しています。中国人による「爆買い」がこのデータでも表れています。日本は人口減社会ですが、定住人口1人減が外国旅行者9人分で埋め合わせることができ、いかにインバウンド観光の促進が日本経済を盛り上げていくことがよく分かりました。
次に櫻井さんは、和歌山県における訪日外国人の分析データを示してくれました。
和歌山県では2014年に訪日外国人の宿泊者数が30万人の大台を越えたそうです。前年比50%以上と大きく伸び、内訳として香港や台湾の宿泊者が多く、他方、韓国の宿泊者数が意外と少ない結果となりました。和歌山県における国内旅行者の宿泊者数は都道府県別で30番代前半ですが、訪日外国人の宿泊者数は都道府県別で20番代前半でした。「和歌山県」は国内より海外旅行者の人気が高いことが分かります。訪日外国人にとって人気のある和歌山県内の宿泊地は白浜、和歌山、高野山が挙がっていました。
櫻井さんは、和歌山県でのインバウンドの取組として、海外に赴き和歌山県のプロモーション活動やファムトリップ(海外の旅行業者に和歌山県内の観光地を案内する)に力を注いでいる、とおっしゃっていました。平成27年にはファムトリップを42回実施したそうです。その結果が、外国で「WAKAYAMA」の発信につながっていると思われます。
訪日外国人をもてなそうと和歌山県内でも様々な取り組みを行っています。和歌山フリーWiFi大作戦と題して和歌山県内に1,000ヶ所のWiFiスポットの設置を目指しています。また、高野、熊野地区に特区を設け、通訳案内士が100名ほど登録されています。トイレも外国人に心地よく使っていただこうと和歌山おもてなしトイレ大作戦として公衆トイレのウォシュレット化を進めています。
和歌山県でも他の地域と同様に市街地の衰退が進んでいます。しかし、インバウンドを契機にまちの活性化につながるよう今後も和歌山県では県内訪日外国人数の増加を目指していくと櫻井さんは述べていました。
最後に櫻井さんは出席者のみなさんへのお願いとして、「和歌山の発信」と「和歌山への投資」の2つを挙げていました。このような話を聞いて、我々和歌山に縁のある人間は、東京で和歌山の情報発信や実際に和歌山に行くことが大事なんだな、と思いました。(文責:村部昭憲)
【新会員のご紹介】
川畑 徳行様、西本篤様、洲澤優子様、山本ゆかり様
【乾杯の音頭】 日根かがり氏
【例会・懇親会の模様】
【和歌山自慢・お知らせコーナー】
「熊野 癒しから蘇りへ 南紀熊野体験博・回想」(文藝春秋企画出版部)
南紀熊野体験博局長 垣平高男さん(串本町在住)より御贈り頂きました。
【原作 中上健次「日輪の翼」やなぎみわステージトレーラープロジェクト】
中上健次の「日輪の翼」に描かれるオバたちの聖地巡礼に重ね、オバたちの乗るトレーラーを舞台に上演される演劇プロジェクト。中上ゆかりの熊野の新宮をはじめ、横浜を起点に各地を巡る。
案内人:和歌山県東京事務所 日根かがり氏
【ふるさと和歌山応援サイト】 http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/furusato/
和歌山県東京事務所 村部昭憲氏
【閉会のご挨拶】 吉川 公一氏(テレビ和歌山)
ご参加くださいました皆さまありがとうございました。 次回の例会でも楽しいひと時をご一緒できることを楽しみにしております。