10月, 2017年

【第40回例会】数々のヒット作を作曲の及川眠子さんトークライブ

2017-10-08

日時:2017年10月6日 (金) 19:00~21:00(18:30開場~)
・開催場所:「音倉」 http://www.otokura.jp 東京都世田谷区北沢2-26-23

【開催のご挨拶 会長 安田豊氏】P1100901

【基調講演】

講演者: 及川眠子様 聞き手:日根かがり様
和歌山市出身。作詞家。代表曲は、高橋洋子『残酷な天使のテーゼ』『魂のルフラン』、Wink『愛が止まらない』『淋しい熱帯魚』、やしきたかじん『東京』など。また、「破婚」の出版で世間を驚かせた才能あふれるアーティストです。

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左:及川さん、右:日根さん ※以下、敬称略。

【日根】
 最近ちょっとね、ニンニンジャーの主題歌も書かれておりまして、アニメの方なんかもね、結構いろいろ書かれたりとかしてます。2017年の7月15日に和歌山で開催された「クールジャパン推進会議in和歌山」こちらの方には、鶴保大臣の方からご指名を受けて、委員として出席していただきました。いろいろと本当に多才に活動していただいている及川さんが和歌山の出身だっていうことを、意外と知らない方がいらっしゃいまして、最近はテレビよく出てますね。

【及川】
 うん、去年、一昨年くらいかな。

【日根】
 「アウトデラックス」ね。その時のお話とか、皆さん見てて、和歌山の出身の方とは全く結びついていなかったという感じですが、全く隠している訳でもないんですね。

 【及川】
 5、6年ぐらい前までは和歌山県出身と言うか。和歌山市の文化賞をもらったので、和歌山市出身と書かざるをえなくなった。

 【日根】
 最近は、結構和歌山にも来る。

【及川】
 帰りだしたのが一昨年くらいかな。。今はだいたい、最近、ふた月に1回くらいは龍神に泊まって、そこからいろんなところに。龍神なんて辺ぴなところにいつも宿をとっていると言われると、実は龍神ていうのは、高野山にも熊野にも白浜にも一時間。だから、結構どっか行くのに回りやすい。だって、和歌山市に泊まる方が大変よ。熊野とか行くのに。

【日根】
 どこに行くのも一時間。だから、皆さんも逆転の発想で、この田辺からめちゃくちゃ遠いやんとか思わずに、あそこが真ん中やと思ってもらったら。

【及川】
 きっかけは和歌山に来たいという友達がいて、じゃあ、行ってくればと言ったら、眠子さんも一緒に行きましょう,って言うところから始めたんですけどね。その時から龍神温泉。最初は白浜、龍神、川湯。龍神が一番何となく便利。迎えにも来てくれるし。

【日根】
 龍神村に泊まってて、龍神村大変ちゃうとか言うたら、どこに行くのも便利やんって。なかなか珍しい発想。龍神村のすごい素敵な温泉旅館の季楽里の専務も来てくださってます。親切なお宿でございます。駅までね、送迎とかもしていただいでおります。お山のてっぺんですけど、本当にいいお湯でね。本当にツルツル。美人の湯。

【及川】
 私は和歌山市に24才の終わりまでいて、和歌山って大っ嫌いだったんですよ。やっと、東京に行って今だいたい30年ちょっと。和歌山にいた頃より東京にいる方が全然長くなって、一昨年くらいに行ったときに、もうよそ者の感覚で行った。和歌山を。

そしたら初めて和歌山いい場所やと。いい所だと。和歌山市にいた時に、あの情報誌の仕事をしてたので、いろんなところ、高野山まわってて、じゃ自分が行ったとこは、今どんな感じになってるって。行ったら、高野山こんなはよ着くんやとか。そう、何かそういうことを再確認したいとかってしてる中で、じゃあやっぱり自分の中にはその和歌山の血が流れてて、見た時にやっぱり私がいた頃より、すごく過疎化が進んでる。

【日根】
 子供が多かった時代ですね。田舎だとそんなに感じない。むしろ和歌山市。シャッター街になったりだとか、まあ和歌山ってすごくいいとこなのに、どんどん人が出て行ってる。昨日たまたま「うわさのケンミンショー」見てたら、その和歌山で、本当に取り上げられてることも少ない。

【及川】
 下から2番目か何かで、だから、もっと注目されていいところなのにっていうのがあって、じゃあ、その私が生まれ育った和歌山に対する恩返しの一つとして、何かできたらと思ったんですよ。

私ができるものは、やっぱり音楽なので、その音楽をまず基盤っていうか、原点にしてそこから広げるために、何ができないかっていうところから始まったんですね。龍の申し子っていう、和歌山県のイメージソングを作ったんです。

【日根】
 皆さんのお手元にも歌詞がいってるかと思います。後ほどミネハハさん、CMソングの女王と言われておりますが、あの素晴らしい歌声を聞かせていただけると思います。和歌山のイメージソングって、ま確かにね、眠子さんが表現するとしたら、まずは詩と音楽。

【及川】
 そう、詩と音楽で、それで各地にそのイメージソングをいろんな作ってて、だいたい今ちょっとあの空前のスピリチュアルブーム、和歌山らへんって、精神世界っていわれることが多い。癒し系の歌ばっかりで、私が見た和歌山っていうのは、そういうふうに捉える人もいるかもわかんないですが、やっぱりもっと躍動的だったりとか、激しかったりとか、

陰と陽がはっきりしている。

【日根】
 色が濃いね。かっこいい和歌山ね。

【及川】
 うん。色が濃い。これを、やっぱり何ていうかな、言ったら、かっこいい楽曲を作りたい。なぜなら和歌山というのは、かっこいいんだという事を示したいなっていうので、そっから作ってる。

かっこいい和歌山。だれも思いつかないだろうっていう。何かどっか自虐的なの和歌山の人っていうのは。近畿のおまけとか。

【日根】
 よくあるんですよ、東京に出てきてね、皆さん紹介される時ね、和歌山県は近畿のおまけといわれていますが、未だに使われる方いらっしゃるんですけど、東京の人は、そもそもその言葉知らへんから。意識してないからね。だから、もうちょっとね、ポジティブなところから入ってもらえばいいなと思うんですけど、若干ね、何かこう痛いね。

【及川】
 痛い感じ。今回は、ガツンと。それを、ガーっと払拭する感じ。ガツンと。で、結構地域のそのイメージソングっていうのは、あ、最初に言っとく、これは県に頼まれてやった訳でも何でもありません。知事に頼まれてやったら、もっとダサイ楽曲になってた。

【日根】
 役人的な。役人の意見を入れないという。

【及川】
 どこにも頼まれた訳でもなく、どっからもお金をもらった訳でもなくて、で、こういうのは受け手になってしまうと向こうのド素人の要望を飲まざるを得ない。それはやりたくないっていうのがあって、こっちが作ってそれをあなたたちが発信して下さいっていうやり方をしたんですよ。

そのかっこいい和歌山っていう、結構、他のとこでもそうなんですけど、皆今まで和歌山のイメージソング作っても、こうチマチマと自分たちだけで、この和歌山の内側だけで。

【日根】
 ちょっと核心に来ましたね、和歌山の活性化にちょっと足りない部分。

【及川】
 何か、身内だけで盛り上がってる。音楽だけじゃなくて。もういろんな、その文化的なことだったり、良かったな良かったなって言って。

【日根】
 関係が近くて怖いからね。

 【及川】
 そうそうそう。最終目標がカラオケに入ること。

 【日根】
 カラオケにさえ入れてくれたら自分たち歌えるからね。

【及川】
 和歌山の良さなり魅力なりを伝えるためには、和歌山の外側に発信しないと意味がない。

 【日根】
 それはね、すごく思うね。やっぱり東京に行って皆さんも多分いろんなものを、最近ね、いろんな地方のものが東京中にあふれてて、競争してて、何かこう自分の中で、和歌山のを見た時に、これかっこいいじゃんって思うのと、ちょっと残念って思うのと、どっちが多いかっていうのね。東京マーケットにして考えると、東京での見せ方はあまり上手じゃない。

【及川】
 だから、なぜその上手ではないか、水準に達してない。その全国的な。ド素人。なぜかそういう感じがする。だからそのイメージソング作りますよって、じゃあ和歌山の間で皆で盛り上がりましょうって、それ何の意味があるの。外側に発信しなければ意味がないっていうことで、あの詩を書いたんです。曲編を大森俊之さんって、エヴァンゲリオンの「魂のルフラン」

【日根】
 来てくれてますね、大森さん。すごいですよ、エヴァ以来コンビを組んだ。

【及川】
 エヴァしかコンビを組んだことがないんです。仲はいいんですが、仲は悪いわけじゃない。エヴァ以外の仕事をしてない。だったら、大森さんやってくれないっていったら、たまたま大森さんの奥様のお父様が和歌山の出身。っていうその縁で、いいよっていって、やってくれた。今回そのミュージシャンもエンジニアも、全部チームエヴァで。

【日根】
 チームエヴァ。プラスワン。

 【及川】
 プラスワンで、これも別の仕事で大森さんとこに来たパーカッションニストが、高野口の出身だと。だから日本っていうか全国に通じるレベルのものになってる。

 【日根】
 エヴァは世界に通じてる。

 【及川】
 そのレベルのものを作りたい。歌もミネハハさんというシンガーが歌ってくれたんですが、ミネさんも別に和歌山の出身でも何でもなくて、彼女の声がすごくいいので、ミネハハって誰?ってなるかもわかんないけど、後で自己紹介すると思うんですが、すごく有名なんです。だから、有名ってことは、それだけ人に受け入れられる声を彼女はしてる。

【日根】
 一線級でずっと来てますからね。すばらしいチームで、その和歌山のご縁も何となく皆ちょっとあって。

【及川】
 全国から何ていうか、和歌山っていいな、すごいな、かっこいいな、こんなとこ一回行ってみよう、龍がおるんやってみたいな、そういうノリで一回行ってみよう、ただそれには地元が盛り上がってほしい、まず。ステップ1としてね。

【日根】
 県で国体があります、イメージソング作ります、何かあります、イメージソング作りましたとかね、そういうのをよくやるんですけども、本当に自分たちで最高のアーティストの皆さんで自分たちの思いで作ってもらったものっていうのは、やっぱり私たちその世界にいないものとは全然違うデザインのものができあがってるな、っていうのはやっぱりすごい。

 【及川】
 一つのきっかけとして、地域振興、広島のクソ田舎の郵便局長 どこも今、過疎化。その若い人がいないっていう。で、どこの地域も村おこし、町おこし。 市町村、皆やってる。講習受けてきた方で、眠子さんが言ってること同じだったのは、その地域振興には定住人口より関係人口が重要だっていう。

 【日根】
 関係人口ね。それ絶対大事ですよね、どれだけその土地と関係、思い持ってくれてる人が。どう関係するか。なかなか定住させるのって難しいんですよね。今、和歌山県がやってるのは、観光に来てほしい。観光活性化したい。交流人口増やさなアカンって。

【及川】
 ただ、観光ドワーっと来て、じゃあパンダみたいに、バーっとかって来て、それを受け入れるだけの人口が和歌山にあるか一気に来て。で、それも大変。観光客は来るけど、それをリピーターにしないと意味がない。

 じゃ、どうやってリピーターにしていくのか。さらには、そこと関わりを持っていくのか。どう関わりを持っていくのか、言うことで地域が活性化していく。一番最後に私はやっぱりIターンなり、Uターンなりっていう定住があると思うんですよ。

 【日根】
 関係人口ね。皆さんも今日はまずは少なくともね、関係人口、50はいるってことね、少なくともね。もっとね、いろんな方の関係人口、増やすのにはね、ずいぶんね、協力してくださってまして、今日もね、いろんな方来てくださってますけど、行くたんびにね、いつもたくさんね、東京の第一線で活躍してる女子達とかをぞろぞろいっぱい連れて行ってくださってるんで、

情報があまりにあふれすぎてる。よく和歌山知られてない、知られてないって言うんだけど、ふっと考えた時に、じゃあ広島のことね。それほど知ってるかっていう。

 【及川】
 知らない。思い出されへんし。

【日根】
 ただ皆、昨日ニュース見たでとか、パンダが1歳になったんやてとか、やっぱりそういうその頭の中に、和歌山のフォルダを作ってくれてる人達はね、そう簡単に流さずに情報を蓄積して下さるから、やっぱり大事よね、そういう関係を持つっていうのは。

【及川】
 東京の人っていうのは、上野のパンダに大騒ぎしてるけど、和歌山のパンダ誰も騒がん。

 【日根】
 確かに。それ、うちの知事もよく言ってるんですけどね。

【及川】
 パンダもね。ゴロゴロおるで。

 【日根】
 アドベンチャーも最近はね、パンダ好きの人達にはずいぶん浸透してきて、ちょこっと知れ渡った動物好きの人が、上野動物園の感覚て来るわけ。アドベンチャーワールド高いんやね。あそこ、施設がいっぱいあるわけ。サファリパークもあれば、パンダももちろんいるけれども、シーワールドもあれば、ペンギン歩いてるのだって旭山動物園っていうけれども、あれはこのアドベンチャーの子が行って、最初にスタートしたので、元祖なの、本当はね。元祖とか言ったらアカンねんて、動物園同士、やっぱり仲良くせなアカンから。

 でも、そういうのがわからへんから、二時間ぐらい時間見て次行く予定を立ててしまってて、ちょっと高いのに田舎やからしゃーないわと思ってお金払って来てみて、こんなにいっぱいあるんだったらもっと時間とればよかった、なんで言ってくれへんのみたいな。

【及川】
 一日遊べる。

【日根】
 一日遊べるところっていう情報は、全然皆わからへんから。うん、ちょっと損してる。そしたら、白浜にも留まってくれるし、もう一泊和歌山にしてくれるかもしれないからね。そういう関連付けた情報もね、出来るだけ出していかなきゃ。

 【及川】
 観光だけ、観光はもちろん大事。でも、観光だけではなっくって、そこに関わったり住んでくれる人が大事だなって思う。もう100万切ってるのね。和歌山県は。和歌山市は40万を、切りました。和歌山市ってお城バーンって見た時、確かに社会主義国家の昼下がりみたいだって。っていう表現。 昼下がりみたいなっていう。だから人が歩いてない。

【日根】
 よく東京の人が里帰りした時、一番寂しいなって思ったのは、道に人が歩いてないとか、和歌山駅前とか田辺駅前とか、皆言われる。皆、車乗ってるからね。人が歩かない。そうなんですよ。歩く人がね、すごいねんね、500メートル離れてたら多分コンビニに行くのも車に乗る文化。だから、もうちょっとね、歩くっていうのをね、少しこうね、皆いろんなこと発見してもらえるから、やってもらえるといいな。

【及川】
 田舎の人は歩かへん。コンビニ行くのに、車乗る。すごい歩けないおじいさんは車て運転していくって。

【日根】
 出来たらね、車からちょっとね、離れられるような町なんでしょうね。コンパクトでいいから、そういう町づくりができていけばいい。龍神もこんなに星が綺麗なのに、どうしてって。

【及川】
 だからね、私が和歌山市、私はもう家ないので、和歌山市に実家が。墓参りするしかないけど、家があるとき、東京に住んで戻ってきた時、えっ、こんなに暗いのって。ところが、中途半端に暗く、中途半端に明るいところって妙に寂しいけど、龍神みたいに真っ暗だと、これはこれで面白いなと。龍神温泉とか、護摩壇山ね。例えばね、その温泉が、温泉はいいよ確かに、

 でもね、例えばこんなに星空が綺麗、こんなにが綺麗。それを売り物にすればいい。っていうと、いやいや毎日星空は毎日見えませんって。いやだって、オーロラも毎日見えません。見れたらラッキー。見れなかったら自分のせい。自分の運が悪かった、じゃあ、次にかけようって、リピーターになるんです。そういう売り方、一日3便、南紀白浜に、一日3往復してる。一時間。だから、近いんです、和歌山は、っていう。いや和歌山不便ですって言った方が、結構人の興味をひく。不便であることっていうのは、むしろ、貴重である。

だから、発想の転換

【日根】
 小ロットの商品がね、今までは流通に乗らなかったけれども、最近は小ロット、売り切れちゃうとか、そういうものの方が値打ちが出てきてるから、必ずしもね、皆が誰でも早く行けるっていう。

 【及川】
 皆が、平等にっていう必要はない

【日根】
 そういうデザインをもうちょっと町が描けるようになるには。なるには。

【及川】
 やっぱり関係人口だと思う。

 本当に悔しいから、中央の知恵は、いや田舎の知恵っていうのもあるのよ。すごくいいところもある。ただ、中央の知恵っていうのは、どこかでこう入れていくことで、センスよくしたり、一目をひくものにしたりとかっていうこと、大事だと思う。ずーっと言い続けてるのは、文化の無いところに町は開かないっていう。人を定住させるとか、人を感動させる、絶対的に文化だと。

 【日根】
 和歌山は文化とか歴史とか言う人もいるんだけれども、和歌山の人って新しいものが大好きなんですよ。やっぱり、海洋民族なのか、何か大らかなのかね、こっちに来て本当に思ったけど、東北の人とか新しいものそんなに飛びつかへんもんね、様子見てるもんね。だいたい関西人やもん。皆新しいもん出てきて、あーこれ面白そうやな。

【及川】
 とんでもない人が住んでるところ。「こんなところに日本人が」番組。あれってね、結構ね、東京より西の人間が多いの。出ていく。か、北海道。開拓民のね。

【日根】
 血がさわぐね。あー確かに。 古いものを大事にしないわけではけいけれども、どんどんちょっとこう新しいものに目移りするから、よそのものがすごくよく見えたりしてしまって、足元がちょっと古臭く見てしまったりするのかな。今の時代にあったり、龍神の価値っていうのが、例えば山奥に行ったら、本当に山の中で海に沈む夕日と全く違う夕日がすっごい綺麗に見えて、夜になったら真っ暗で。

 【及川】
 高野山なんかもそう。住んでたころに、高野山も何回も行って何とも思わなかったのに、今高野山に行くと、すばらしいものよ。熊野もそう思える。

 【日根】
 すごいね、やっぱりその、今の時代の価値にデザインをしていかないと、なかなか昔から行きつくしてた歴史で、何年に建てられて、どんな事が、どんな人が作りましたみたいなじゃなくって、もうちょっと今の時代に合った価値観とデザインにし直すっていうのはすごく大事だと思う。

 【及川】
 一番そういう意味で難しいのは、和歌山市かな。結構、田辺側は文化的なその。熊野の入り口でね。弁慶で映画祭やったりとかって。あれぐらいのコンパクトな町っていうの方が作りやすい。和歌山市っていうのは、大きすぎる。そういう意味で。市街地が大きすぎるから、すごく作りにくいなっていうのと。

和歌山市はね、和歌山市出身の人達ってね、大阪に近いっていうだけで、変なプライドが高い。大阪に近い。橋本の人も、大阪に近いっていう。何かそういうなんか、妙なこのプライドの高さが。

 【日根】
 新宮ぐらいまで行ったら、潔いけどね。潔いいのよ、熊野の人も。いっそ遠くなる。熊野に人なんかはね。

 【及川】
 全然、田舎者ですって。和歌山市の人に田舎者ってすっごい怒るでしょ。

 【日根】
 そうね、田舎者扱いされたくないね。されたくない。でも、新宮の人とか潔い。遠いですとかね。思ってるしね。でも、覚悟決めて生きてはるからね。やっぱりね、強いよね。だから、ちょっとその辺は、もうちょっと頑張って和歌山市も今ほら和歌浦とか日本遺産にもね、なったし、和歌山城も何と外国人はね皆、お城建築が好きなんで、最近行ったことあります。

ビックリしますよ、ホンマに。上の天守閣っていうとこあがって、外見れるところ行ったら、クルクルって見たら、日本人私だけ。中国人。関空から近いから。本当に、和歌山市内は本当に今すごく、勝浦とか白浜とか昔ながらのエリアは、もともと香港とか台湾とか頑張ってきてたから、去年中国が超えたっていうぐらいの。トントン。高野山とか、熊野は圧倒的に欧米だね。

 【及川】
 欧米。私、龍神泊まるのなぜかっていうと、中国人がおらんからなん。

【日根】
 まあ好き、いろいろとね。秘境感ね。静かね。味わいたいときはね、やっぱりね。先週高野山に行ってたけれども、高野山は本当に、欧米の方が多くって、泊まってビックリしたのが、9か国語ぐらいで「走るな」とか「ドア閉めて」とか、9か国。アラビヤみないなのとか。何かすごいいっぱいの言葉で書いてて、各国中東とかね中央アジアとかあともちろん欧米、結構お金持ちのところから皆さんたくさん来られてましたよ。

【及川】
 そこらへんはね。変なところに欧米の方が歩いてる、なぜここ、外国人が歩いてるっていう。

 【日根】
 多い多い。海外の人の方がストレートに何かそういう価値、それぞれの気分に合った価値のある場所に多分行ってらっしゃるんだなっていうのがあって、やっぱりその欧米の人たちとか好きな感じのね、目に見えないものにサービスとか、そういうものに付加価値を感じられる方々なので、熊野とかもね。

最近増えてる中国の方々はお城とか、大きなものとか、ものすごく大好きだし、買い物をしたりとかしてくれるので、泊まるのは駅裏のビジネス。もしくは、東急イン。家族単位で来て、どっかに行ってきて夜ご飯はコンビニ。ものすごく楽しそうに買い物してらっしゃいますよ。皆それぞれね、たくさん来てくれるのはいいことだけど、日本人に忘れられたらアカンよね。

 【及川】
 関係人口を増やすっていう、そのためには文化っていうものを言い続けてるけど、じゃあその文化っていうものは何かっていうものが、やっぱりあんまりわかってない。

 【日根】
 わかりやすいものに飛びつきそうな。

【及川】
 そうそうだから、誰とか言わん鶴保さんが和歌山をアニメに聖地にするんだって言ってなんで。って言ったっていう。だから、和歌山をアニメの聖地にするんだ、それはなぜって言ったら、アニメで海外から人が呼べるから、でも和歌山のネタのアニメって何があるの。

例えばね、エヴァンゲリオンは箱根、君の名は。岐阜、飛騨高山。そういうところで、流行ったアニメがここを舞台に作られていますっていうのだったら、皆そこでこうほら、ロケ地でみたいな、韓流の時に流行ったそういうのもあるけど、和歌山にはそれがない。

 【日根】
 でも、よく来てる。いい感じやけどね。でもそれだけ。何かしたかったんやから、気持ちわかってあげて。

 【及川】
 気持ちはわかるけど、中途半端にもってたり、例えば学校でなり、いわゆる図書館みないなライブラリーを作って、ただそれを記念館にするとこれもまた一回見に来ればいい。例えば月に何回かこうイベントをやる、トークショーでもいいし、ライブでもいいし、

さらには地域に人達のコミュニティーをつくる。フィールドワークとかね、できるようにして。横にちっちゃい道の駅みないなのがある。おいしいパン屋さんがある、いうことをすると、文化と地元がくっついていた中で、

 【日根】
 そばにあるっていうのが大事ね。そばにあるっていうのが。

 【及川】
 それを稼働させられる。さらに、どんなちっちゃい文化人でも必ずファンは一人や二人はいるんで、その人達が、じゃあそれを見に行こうかと言った時に、そこ泊まってね、そうするとここおもしろいんや、皆に言おって言うことが関係人口。そこから広がっていく。それを繰り返していく中で定住者が出てくる。

 【日根】
 確かにね。やっぱりその、東京にいる方が田舎にいるより意外と古いものが残ってるんだなって思うことが、こっちに出てきてやっぱりあって、駅前の路地とか商店街とかやっぱりそういうのはね、そのまま残ってたり皆歩くからしてるから、和歌山とかもねそういうその昔からあったようなものとか何かこう、

本物の何か残ってきたものとかそういったものと触れるもの、機会確かに少ない。さっき言った文化人っていうのもすごく少ないから、そういう人達の原画やスコアやそういったものに、日常的に触れる。生活の延長線上で触れる機会は確かに少ない。

 【及川】
 私がずっと言い続けているのは、たった一人の文化人が町を変える。これは言い続けてるんですよ。その例が倉本聰さん。あの何もなかったラベンダーだけのあの富良野っていう、あの雪だらけのあそこをテレビにおとして。その後、倉本さんは移住して自分たちの養成所を作って、そうすると役者志望がくる。今や富良野っていうのは、観光バスがでてる。

倉本さんは、こないだ何かのインタビューで、大きくしすぎた、って。それについてはやっぱりあると。ただああやって、さびれていく一方だった町を何かのきっかけで変えていくっていうことは、やっぱりできる。

 【日根】
 好きな人がよるね。文化とかデザインとかやっぱりそういうものを、あんまりこうなんていうのかな、芸術っていうとちょっとお高くね、見たりとか、アートっていうとちょっとわからへんわとかみたいな感じだったりとか、ええ格好しいのくせに和歌山の人って意外とそういうのちょっとね、あんなええ格好してるとこ行かれへんわみたいなとこあるよね。

 【及川】
 だからね、町を変えられるのは、一つの企業が、大企業が入れば、そこで雇用があるし。誘致でね。町が変わるの。例えばそれこそ原発一つできると町は変わる。和歌山にね。でも、そうじゃない方法で文化という方法で町を変える方法はあると、それはそんなに何億も何十億もかかることではないということ私はずーっと提案をし続けてる。

最近ちょっと売れてる新書で今日持ってくるの忘れたんですが、「未来の年表」っていう本が。それのところに、同じことが書いてある。知財っていう、その作家先生たちの蔵書を地方に移動させるとか、その町づくりの提案としてね。

【日根】
 確かに、東京に出張してて、東京ではもうポイってされてしまうものだけれども。

【及川】
 そう、それは「未来の年表」って本自体は、例えば2020年に東京の人口減り始めるとか、そういう年表にして、何年には何歳以上の人が何%とかって、その年表をやってる。それが、いわゆる付録的な。じゃあ、これをどうすれば変わっていけるかって、その人の提案。

 【日根】
 解決策がね。やっぱりね、でも、いろんなかたちでそういう文化、ちょっと車とかの世界の中で、薄れていってしまったものとか、そういったものを呼び起こしていくのに上手くね、何かこう、東京に残ってるものとかを上手く移転させていくっていうのは大事かな。

【及川】
 そうそう、その一つが、一つのきっかけになってくれればいいと思って、今回のその「龍の申し子」っていうのを作った。それは、やっぱりあの、住んでる人達がどっか和歌山やし、みたいなそういうところじゃなく、いや和歌山格好いいんだ、ということを、私は自分の職業が本業が音楽なんで、だからそれで表現したんです。

 【日根】
 皆さんね、初めて聞かれる方もたくさんいらっしゃると思うので、ぜひあの今日、眠子さんの思いと未来への夢が詰まった、格好いい和歌山の曲を、ちょっとね楽しみに聞いてみていただきたいなと。

【及川】
 そうですね。すいません、ちょっと宣伝なんですが、私本を書いておりまして。あそこに今日置いてます、破婚っていう、破婚、18歳年下のトルコ人亭主と過ごした13年間、という結構、実話です。ま、テレビ出たりとか、去年出した本なんですが、読んでない方、ぜひ。

買っていただければ、今日はですね、1512円を、特別に1500円で。めんどくさい。さらに今日買っていただいた方には、及川眠子の一応あの作品資料を。15曲ぐらい入った、これ付けます。さらに、サインもします。写真も撮ります。握手もします。ハグもします。さらにCD付きで。

 【日根】
 あのCDいいです。ホンマに有名な曲ばっかりいっぱい入ってるサンプルCD。じゃあちょっと大サービスしていただきます。

 そうですね、じゃあ、ここにですね、この後曲を聞かせていただきます、エヴァのチームプラスミネハハさんお呼びしたいと思いますので、作曲家の大森さんと大家さんにもこっちに。皆さん、ご紹介します。「残酷な天使のテーゼ」のアレンジ編曲をしていただいて、「魂のルフラン」は作曲していただきました。

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【大森俊之さん 作曲家 以下敬称略】
 こんにちは。10年程前に結婚しまして、妻のルーツが和歌山にありまして、よく和歌山の田辺の方に、そして龍神村の温泉とかによく泊まりに行っていたんですが、それがこんなご縁に繋がろうとは。という、しかも最初僕、龍の歌っていうか、和歌山県のイメージソング作るって言うから、当然じゃあ県からいろいろお話来たのかなと思って、全然そういうつもりで僕受けてました。今日初めて自主的にやられたっていうの、今日初めて知りました。

【及川】
 そうよ、だって県に頼まれたらさ、本当にダサイことしかやらない。

【大森】
 でも、ずいぶん、やっぱりさすが及川さんだな、全然自由にできるんだなと思ってました。逆にそういうふうに思っていたら、そういうことだったんですね。確かにそのとおりでしたね。人の言うことっていうか、特にあんまりよくわかってない人に話を聞いて、ろくな試しないですからね。

【及川】
 ないない。もう訳の分かんないこと言いだすから。でも、2年後のねんりんピックに使われるっていうの、あれはクールジャパンの会議で、まだでもですけどって聞かせたら、知事がピャーっとか飛んできて、ねんりんピックの、ねんりんピックのって、知事まだできあがってまへんからって。言うとこは、むこうが絡んできたっていうのは。

【大森】
 まあでも、こっちにはもう全部やりたい放題、バンと作っちゃったから、それがいい形で、波及効果ってやつですか。そうやって、いろいろ使われて盛り上がっていくっていうのは、とっても嬉しいことです。

【及川】
 だから、要するにプロに任せなさいってこと。それは、言いたい人いっぱいいると思います。いろんなプロいらっしゃいますから。

 【大森】
 あと、やっぱりあの、いろんな偶然とかが、シンクロニシティっていうんですか。何か作っていて、本当に別の曲をやっていて、ちょっといいじゃないってい言ってたんですよ。で、出身どこなんだいみたいな、雑談をしてたら、僕和歌山です、えっ、ちょうど僕並行して、そういう話をふられて、じゃあちょっと聞いてみるとかって聞かしたら、これパーカッション入るといいんだよねみたいな話をして。たたきましょうって、大家さんがやってくれました。

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【大家一将さん パーカッション ※以下敬称略】
 高野口出身なんですけども、今回本当に違うお話で、大森さんにまずお会いしてたんですけど、こういうどこ出身なのって話になって急遽、本当のギリギリ、「龍の申し子」に、今日は持ってきてないんですけど、参加させてもらうことになりまして、そして自分ツイッターやってるんですけど、8月の中旬ぐらいに、及川眠子さんの夢を見ると、何か書いてたんですね。

3日連続ぐらい夢見てて会えるのかな、会える気がするって、本当にそうなんですよ。勝手に本当に、怖くなって自分、スクリーンショット撮って、ご本人に見せたんですけど、ちょうど一週間後ぐらいに参加させてもらって、この前初めてお会いできたんで、あっこれ何か予知夢が正夢になったんかなみたいな、ことがありまして、いろんなドラマがあって、この「龍の申し子」って曲に参加させてもらって、今自分ここにいるのも不思議なくらいなんですけど。

 【及川】
 龍の道。よくわからないけど。よくわかんないんだけど、私が今年になって連れてったアーティストとか、女の子たちが、あのね、結構ね皆運気が上がってるの。運気が上がって、仕事が激増したりとか、自分が希望するところに移動になったりとか、って言って運気が上がってて、ただ行ったとこが本宮とユジンカイセイ神社と闘鶏神社、どこのご利益かわからない。だからとりあえず、3つ行ってください。

 【大家】
 そうなんです。なので、僕が初めてお会いした時、龍神の話を聞いてたので、ちょうど、10月にちょっと、今日のお昼まで和歌山にいたんですけど、ちょっと日空いてたので、一人旅で車で龍神に走りだせまして、3日ぐらい前泊まってたんですよ。初めて龍神温泉入って、いろいろ調べてたらいろんな歴史があるなと思って、妖怪退治、滝があったりとか、ちょっと山登ったらマンダラの滝があったり、美術館もあったりして、こんないいとこなのってなって、それで今日の話聞かせてもらったんですけど。

本当に和歌山いいとこやなって、自分離れて13年たつんですけど、第三者的な目線から見て、ホンマに和歌山いいとこやなって改めて今日思いましたし、この場に呼んでいただけて、本当に今日はうれしいです。ありがとうございます。

 【日根】
 じゃあ、格好いい和歌山も含めて、ミネハハさんに登場して、『龍の申し子』を歌っていただきたいと思います。

ミネハハさんプロフィール
 フェリス⼥⼦短期⼤学⾳楽学部声楽科 卒業。3000曲以上のCMソングを歌うCMソングの⼥王。代表なものに「クロネコヤマトの宅急便」「イオナ〜ア〜」「サッポロ⼀番、味噌ラーメン」などなど。P1100954
『龍の申し子』(VN-0018) 作詞/及川眠子 作曲/大森俊之
 動画ショートVer. https://www.youtube.com/watch?v=tCCf9IeeRnM
 ミネハハ史上最高に激しく美しい作品が完成!http://minehaha.com/

ご参加くださいました皆さまありがとうございました。

  (文責:中川貴照)

【乾杯の音頭・細川一也 氏】
P1100967

【例会・懇親会の模様】

【和歌山自慢・お知らせコーナー】

【南方熊楠生誕150周年企画展「100年早かった智の人」 開催!】
 http://www.kahaku.go.jp/event/2017/12kumagusu
国立科学博物館にて、熊楠の活動のキーアイテムである日記・書簡・抜書(様々な文献からの筆写ノート)・菌類図譜を展示。南方熊楠は、森羅万象を探求した「研究者」とされてきましたが、近年の研究では、むしろ広く資料を収集し、蓄積して提供しようとした「情報提供者」として評価されるようになってきました。‘熊楠の頭の中をのぞく旅’に誘います。

【「和田勇シンポジウム 東京にオリンピックを呼んだ男」開催!】
https://academy.meiji.jp/course/detail/3957/
1907年に米国で日系二世として生まれ、幼少期を和歌山で暮らし、その後米国に戻った‘和田勇’。戦後初めて日本人が全米水泳大会に出場
した際には、渡米した日本人選手を支え、1964年の東京五輪実現に向けて各国に協力を要請し、開催に大きく貢献されました。これらの功績を検証するとともに、1964年東京五輪の振り返りと、再び東京で五輪が開催されることの意義をテーマにシンポジウムを開催します。

【東京ガーデンテラス紀尾井町で紀州わかやまフェアを開催!】
 http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/tokyo/documents/wakayamafea.pdf
元赤プリ、元々紀州藩邸跡、現在東京ガーデンテラス紀尾井町。 ゆかりの地で今年もフェアが開催されます。 高野山金剛峯寺が丸ごとやってくる《高野山テラス》や、《南方熊楠セミナー》、《レストランフェア》など目白押し。
  紀州わかやまフェア(2/16~3/2)主なイベントには、  密教の瞑想法“阿字観”や写経、めったに聞けないスペシャルな講演。紀州の利き酒 日本酒&梅酒などを、お楽しみいただける試飲会などなど盛りだくさんです。


次回は、2月23日の例会は『音楽に秘められた無限の力』です。
 http://kiyukai.com/meeting/2018-2
 日本で唯一の国立総合芸術大学「東京藝術大学」の澤 和樹学長をお招きしてのトークと、澤学長と村田千佳さんによるヴァイオリン&ピアノの演奏を予定しております。その後の懇親会では和歌山の美味しいものをご用意しております。みなさまとご一緒できることを楽しみにしております。

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